コラム
コラム①
★溶血連鎖球菌感染症(溶連菌感染)と言う言葉を耳にしたことがありませんか?★
小さい子供さんに多い感染症ですが成人も発病することがあります。
急性扁桃腺炎(高熱、咽頭痛、食欲不振など)、急性糸球体腎炎(尿蛋白陽性、尿潜血陽性)、リウマチ熱になり扁桃腺炎後に心臓弁膜症、猩紅熱、脳に膿瘍、毒素性ショック症候群(劇症型溶血連鎖球菌感染症)、いわゆる上気道炎、中耳炎、肺炎、イチゴ舌、発赤毒、掌蹠膿疱症、大腸炎や胃腸炎などを引き起こすことがあります。
扁桃腺に溶連菌が保菌状態になってしまうことがあります。
このような時は除菌が必要になります。
コラム②
★脱水状態、血液粘稠度(血液の粘りっこさ)、点滴療法について
(1)感染症で高熱があったり、食事が食べられない、嘔吐、下痢などで体に脱水症状がある時。
↓
血液が濃くなりドロドロ状態となりヘマトクリット(Ht)値が上昇します。
↓
血液粘稠度が増加し血液が流れにくくなります。
↓
脱水で症状の現れている臓器はもちろん、すべての体の循環が悪くなり病気が改善しにくくなります。 体に対して悪循環状態となってしまいます。
↓
このような時には脱水を改善するため点滴をすると病気が改善しやすくなります。
(2)たとえば水の粘稠度を1.0とすると、ヘマトクリット(Ht)値に応じて以下のように血液粘稠度は変化すると報告されています。
ヘマトクリット(Ht)値が40%で水の約3.0倍の粘稠度
ヘマトクリット(Ht)値が50%で水の約4.5倍の粘稠度
ヘマトクリット(Ht)値が60%で水の約6.0倍の粘稠度
以上のように脱水状態ではヘマトクリット(Ht)値が上昇してしまい血液が濃縮し流れにくくなります。
このまま脱水状態が改善されないと体が悪循環状態に陥ってしまい食欲もほとんどなく、病気そのものも改善しません。こんな時に点滴療法を受けると体が改善し、食事も食べられるようになり、非常に楽になります。
コラム③
1.睡眠時無呼吸症候群とは
寝ている時に何度もイビキ・無呼吸・低呼吸を繰り返し、熟眠できないため昼間の眠気・起床時の頭痛・疲れやすい・その他いろいろな症状を引き起こす病気です。
睡眠中に大きなイビキをかく、夜中に何度も目が覚める、日中の眠気、記憶障害、すぐに疲れてしまう、うつ状態などの症状があります。
また交通事故、産業事故にもつながりかねないといわれています。
2.睡眠時無呼吸症候群が招く合併症
高血圧、冠状動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)、脳血管障害、糖尿病、記憶障害、うつ状態など
3.CPAP療法で治療します。
治療は夜間寝るときに鼻マスクを着用し、ふさがった気道に空気を送り込んで、気道を押し広げてのどの塞がりを防ぐことにより睡眠時の無呼吸を予防する治療方法です。
CPAP療法といいます。CPAP療法によって睡眠中に気道が閉じなくなるため、無呼吸や低呼吸による酸素不足が解消され、睡眠の質が向上します。
その結果睡眠時無呼吸症候群が招く高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳血管障害などの病気をはじめその他のの恐ろしい合併症を予防することができるといわれています。
4.睡眠時無呼吸症候群の簡易検査⇒検査は簡単ですのでご相談下さい。
ご自宅にて簡単に検査できます。2日間夜間の睡眠検査を行います。
イビキ、動脈血酸素飽和度(SPO2)、無呼吸の状況などを検査します。
1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI)を検査します。AHIが40回以上あるとCPAP療法の適応となります。
コラム④
★1.タバコをやめませんか?=ニコチン依存症を治療しませんか?
と言い換えることができます。
ニコチン依存症とは : (やめられない喫煙はニコチン依存症です。)
1.脳にはタバコのなかのニコチンが結合すると快感を生じる受容体があります。
この受容体をα4β2ニコチン受容体といいます。
2.タバコを吸うとニコチンが肺から血液中に入り、すぐに脳に移行します。
3.脳に移行したニコチンが受容体に結合すると快感を生じさせる物質
(ドーパミン) が放出されます。
4.ドーパミンが放出されると快感を感じ、もう一度タバコを吸いたいと思います。
5.2~4を繰り返すうちにニコチンが切れたときに生じる禁断症状・離脱症状が
出現するようになります。
⇒もう一度タバコを吸いたくなり、喫煙をしてしまう。
タバコを止められなくなってしまいます。
(ニコチン切れ症状には、タバコが異常に吸いたい・落ち着かない・
うつ気味になる ・イライラする・怒りぽっくなる・集中できない・食欲亢進
などの症状があります)
★2.タバコの健康被害
1.がん(肺がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、
膀胱がん、その他のがん等)と強く関連
2.虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)と強く関連
3.COPD(慢性閉塞性肺疾患・肺気腫、慢性気管支炎など)、喘息などと
強く関連
4.脳血管障害、閉塞性動脈硬化症、バージャー病、大動脈瘤などと強く関連
5.女性と喫煙では、スモーカーズ・フェイス、卵巣機能低下、胎児への影響・
妊娠合併症、子宮頸がんなどと強く関連
★3.タバコの煙
1.タバコの煙には、64種類の発がん物質、4000種類の化学物質が含まれて
います。
2.タバコの煙には、本人が吸う主流煙、タバコから立ちのぼる副流煙があります。
(副流煙は周りにいる人が吸うことになる煙です)
この副流煙のほうが、発がん物質を含めた有害物質は数倍~数十倍多い
といわれています。
コラム⑤
亜鉛欠乏症によって引き起こされる疾患、症状などを挙げてみました。
気になる方は亜鉛のチェックをされるとよいでしょう。また利尿剤内服中の方、
アルコールを多く飲まれる方は低下することがあります。
#1.食欲低下、体重減少、下痢、便秘
#2.味覚障害、嗅覚低下、舌炎、口内炎
#3.発育障害(幼少期です)
#4.皮膚症状
1.)開口部(口、眼、耳、陰部、肛門など)の周囲から四肢へ皮膚炎
2.)水泡性・膿疱性皮膚炎、ビラン性湿疹、角化症、皮膚の萎縮
3.)じょく瘡
#5.脱毛、禿げ頭
#6.性腺機能障害
#7.創傷治癒遷延
#8.易感染症(免疫機能低下)
#9.異食症
#10.うつ状態、情緒不安定
#11.運動失調
#12.認知症(仮説)
#13.耐糖能低下症
#14.白内障増加
#15.暗順応不全(夜盲症)
#16.虚血性心疾患増加
#17.発がん増加
#18.妊娠異常
#19.特に高齢者で元気度の減退
#20.貧血
#21.爪の変形、爪の周囲炎 .